技術講師をしていた時期、私の中にはずっとある不安があった。
「このまま講師を続けながら、私自身のサロンをずっと続けていけるのかな」
そんな不安が、頭の片隅から離れなかった。今、会社員の月収に追加で収入を増やす道を考えている方や、会社員をしながら副業として何か始めたいと感じている方の中にも、同じような漠然とした不安を抱えている人は多いのではないかと思う。だからこそ今日は、当時の私が感じていたことと、そこから見えてきた大切な気づきについて、少し詳しくお話ししたい。
独立や起業を「しなければいけない」わけではない
まず最初に伝えたいのは、そんな精神的な負担を背負ってまで、みんなが独立や起業をする必要はない、ということだ。
「会社員 女性 起業したい」と検索してこのページにたどり着いた方もいるかもしれない。起業やサロン独立には確かに憧れがあるし、自分のペースで働ける自由さや、頑張った分だけ収入に反映される可能性には魅力がある。けれど、その裏側には想像以上の孤独やプレッシャー、収入が不安定になるリスクもついてくる。
もし「とにかく施術がしたい」「お客様と向き合う時間を大切にしたい」という気持ちが一番なのであれば、雇われの立場のままでいることも、決して悪い選択ではない。むしろ、経営や集客、経理といった業務に頭を悩ませることなく、施術そのものに集中できるというメリットは非常に大きい。独立だけが正解ではないし、会社員として働きながら少しずつ副業として自分のペースで技術や知識を磨いていくという道も、立派な選択肢の一つだと私は思っている。
「技術があれば売れる」は幻想だった
都内の整体サロンに雇われていた頃、コロナ禍で指名が取れず、ずっとバックヤードで待機している技術力の高い施術者を何人も見てきた。
その光景を目の当たりにして、「技術さえあれば自然とお客様がついてくる」というのは、幻想に過ぎないと痛感した。整体やエステ、リラクゼーションといった業界では、技術力は「あって当たり前」のものであり、それだけでは他の施術者との差別化にはならない。技術力の高さと、指名が取れるかどうか、経営がうまくいくかどうかは、まったく別の話なのだ。
これが個人でサロンを経営している立場だったらどうだろうか。指名が取れなければ、そのまま売上が下がり、生活そのものが苦しくなっていく。雇われであれば給料という最低限の保証があるが、独立して自分の名前でサロンを経営するとなると、集客力やブランディング、リピート率を高める仕組みづくりなど、技術以外の「経営力」が直接、生活に直結してしまう。
だからこそ、これから会社員の副業としてサロンや美容関連のビジネスを始めたいと考えている方、あるいは将来的に独立や起業を視野に入れている方には、技術を磨くことと同じくらい、いやそれ以上に、経営やマーケティングの知識を身につけることの大切さを知ってほしいと思う。
会社員の副業からサロン経営を目指すという選択
いきなり会社を辞めて独立する必要はない。むしろ、今は会社員としての安定した収入を確保しながら、副業としてサロン経営やそれに関連するスキルを少しずつ学んでいくという流れが、リスクを抑えながら着実に前に進める現実的な方法だと感じている。
会社員の副業として小さく始めて、集客の仕組みやリピーターの作り方、SNSでの発信方法などを実践しながら学び、ある程度の手応えを感じてから本格的に独立を検討する。このステップを踏むことで、いきなり収入がゼロになるという最悪の事態を避けながら、自分のペースでサロン経営者としての土台を築いていくことができる。
特に「会社員 女性 起業したい」という思いを持つ方にとって、いきなり大きなリスクを取るのではなく、まずは副業として小さく試してみるというアプローチは、精神的な負担を減らしながら夢に近づく現実的な一歩になるはずだ。
不安から逃げるための選択は、同じ状態を繰り返す
もう一つ、当時の経験から強く感じたことがある。それは、自分の中にある「不安から逃れたい」「早く安心したい」という状態のまま何かを選んでも、その不安な状態自体は変わらずについてくる、ということだ。
独立すれば安心できる、資格を取れば安心できる、売上が一定額を超えれば安心できる。そんなふうに、何か一つの条件をクリアすれば不安が消えると思いがちだが、実際にはそうではない。一つの目標を達成しても、悩みはまた違う形になって現れてくる。指名が取れずに悩んでいた人が指名を取れるようになった途端、今度はスタッフのマネジメントや店舗展開といった新しい悩みに直面する、というのはよくある話だ。
つまり大切なのは、「何を選ぶか」よりも先に、「どんな心の状態で選ぶか」なのだと思う。不安から逃げるための選択ではなく、自分が本当に大切にしたいものは何かを見つめた上での選択であれば、たとえ壁にぶつかっても、それを乗り越えていく力が自分の中に育っていく。
サロン経営コーチングという選択肢
こうした経験を踏まえて、私自身が今大切にしているのは、技術指導だけでなく「サロン経営コーチング」という形で、経営者としてのマインドや仕組みづくりをサポートすることだ。
サロン経営コーチングでは、集客の方法やリピーター獲得の仕組みといった実践的なノウハウはもちろんのこと、経営者として自分の不安とどう向き合い、ぶれない軸を持って選択していくかというメンタル面のサポートも重視している。技術だけでは乗り越えられない壁を、経営視点とマインドの両面からサポートすることで、独立後も長く安定してサロンを続けていける土台を一緒に作っていきたいと考えている。
会社員として働きながら副業でサロン経営やスキルアップを目指したい方、いずれは会社員を卒業して自分のサロンを持ちたいと考えている女性、すでに独立しているけれど経営の壁にぶつかっている方。それぞれの状況に合わせて、無理のないペースで、自分らしい働き方や生き方を一緒に見つけていくお手伝いができればと思っている。
もし今、会社員の月収に追加で収入を増やす道を模索していたり、会社員としての安定を保ちながら副業として新しい一歩を踏み出したいと考えていたりするなら、まずは焦らず、自分自身の不安の正体と向き合うところから始めてみてほしい。技術を磨くことも、経営を学ぶことも、その先にある自分らしい働き方にたどり着くための、大切なプロセスの一部なのだから。
